
「高齢者住宅財団」高齢者向け返済特例制度
高齢者向け返済特例制度(バリアフリーリフォームローン)が、スタートしたのは、今から5年前。
住宅金融公庫が融資元となり、高齢者住宅財団が、担保評価や連帯保証を行うという役割分担ローンだ。
高齢者の住まいのバリアフリー化を促進する目的でスタートしたこの融資制度は、「リバースモーゲージ」と似た仕組みだ。
融資条件は以下の通り。
まず年齢は60歳以上限定で、上限もないこと。
「@床の段差解消」「A廊下及び居室の出入り口の拡幅」「B浴室及び階段の手摺り設置」
の3つの工事のうちいずれかを実施すればよい。
上限金額は500万円。金利は融資申込時の住宅金融公庫の金利が適用され、全期間固定だ。
これらが基本条件だが、特筆すべきは、月々の返済が利息だけで、元本は死亡時に相続人が一括で返済するか、担保提供した土地建物の処分により返済することができるだろう。
同財団が試算した月々の返済金額例があるので紹介しよう。
例えば500万円を年率3.65%で借り入れた場合、同制度では1万5208円。一方、一般的な10年元利金等返済で行くと、月々の返済金額は4万9795円となる。
「利用される方は、年金生活者の方が多いですね。現金をお持ちの方でも、将来的に不安を感じていらっしゃって、現金は残しておきたいという考えからこの制度を利用されます」(同財団 白井敬人氏)
志望した場合の元本返済は、相続人が行うが、不動産を処分せず、生命保険や現金で返済するケースも多いという。もちろん、死亡する前に元本を繰り上げ返済することも出来る。
融資上限金額が、500万円ということは前述したが、「簡易不動産鑑定」が必要となる。
鑑定結果次第では、500万円上限まで借り入れできない場合もある。
「不動産鑑定の結果、評価額の40%または500万円のいずれか低い額が融資額となります」(同氏)
不動産評価が低いエリアだと、融資額が低くなってしまうため、利用者は都市部に土地建物を所有するユーザーが多いという。
現在までの契約実績は、約100件。これまで全国の自治体や各業界団体の協力の下、消費者への告知活動を行ってきたが、まだまだ認知度は低い。
今後はリフォーム会社に対しても積極的に提案してもらうよう告知を行っていくという。
「融資条件に必要な工事項目が3つあるというお話をしましたが、それらが一つでも含まれていればいいのです。つまり、数万円の手摺り設置工事が内容に入っていれば、他のリフォーム工事も融資の対象になります。
ぜひこの制度をユーザーさんにご紹介いただきたいですね」(同氏)